ペツォールト メヌエット・アルマンド

クリスティアン・ペツォールト
(Christian Petzold)1677〜1733年

 みんなのよく知っている「メヌエット ト長調」はJ.S.バッハの作品とされてきましたが、音楽学者のハンス=ヨアヒム・シュルツェらの近年の研究によって、実はクリスティアン・ペツォールトの作品だと修正されました。
 最近の曲集や教科書には、ペツォールトと記されています。

 このメヌエットは「アンナ・マグダレーナ・バッハの音楽帳」に収められています。
 アンナ・マグダレーナ・ヴィルケはバッハより16歳年下のソプラノ歌手でした。アンナは35歳にして妻を亡くし4人の子供を抱えるバッハと再婚します。
 そんな妻にバッハは「アンナ・マグダレーナ・バッハのための音楽帳」を贈ります。最初は5つの組曲がバッハ自身の手で書かれあとは白紙でしたが、その後2人は、妻と子供たちと楽しんだコラールや鍵盤楽曲、舞曲、歌曲、息子たちの作品などを書き込んでいきました。
 そのほとんどがアンナ・マグダレーナの筆跡で書かれており、バッハ家の団らんの様子や、子どもたちの成長を伝える記録となっています。 

アンナ・マグダレーナ・バッハのための音楽帳の表紙
おそらく題字は杏奈・マグダレーナ自身のもの

 ペツォールトはJ.S.バッハより8歳年上、ドレスデンのゾフィア教会のオルガニストをしていました。
 J.S.バッハは1717年、1725年、1731年にソフィア教会のオルガンで演奏会を開催しています。そんな中でそこに勤めるペツォールトとも交流があったと考えられています。

ソフィア教会

 
「アンナ・マグダレーナ・バッハの音楽帳」には、ペツォールトのメヌエットが2曲収められています。実はこの2曲は、この曲集の中で最も有名で、人気が高いように思います。
  ト長調BWV114
  ト短調BWV115

 J.S.バッハが「アンナ・マグダレーナ・バッハの音楽帳」にペツィールトの作品を載せた事で、私たちは今日では無名なペツォールトの作品と出会う事ができたわけですね。
 バッハ一家もきっとこの作品を楽しんで演奏した事でしょう!

 ぜひこの可愛らしいメヌエットは聴くだけでなく、演奏して楽しんでほしいです。
 

 メヌエットの他に、ペツォールトの作品が、北村智恵の「ステップ・トゥ バッハ インヴェンション 」に2曲収められていました。
 この曲もとても素敵だったので、合わせてご紹介します。
 メヌエット長調と同じ2音で始まるこの曲、コンチェルト風で心地よい小品です。
 ぜひこちらも聴いて、そしてぜひ演奏してみてください。

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