「喜びの島」は1904年にドビュッシーによって作曲されたピアノ独奏曲です。
ジャン・アントワープ・ヴィトーの作品「シテール島への巡礼」の影響を受けているといわれています。
シテール 島 Cythère(ギリシャ語でキティラ 島 Κύθηρα )は、ギリシャとクレタ島の間、エーゲ界の出入り口あります。ギリシャ神話のアフロディーテ女神の生まれた島と考えられいます。
山と岩が多い島です。
イギリスとフランスの間に位置するのチャンネル諸島に、ジャージー島(Jersry)があります。
この島には山はなく、野原が広がり、ビーチ、港、お城があります。
ビュッシーは愛人エンマ・バルダック(Emma Bsrdac)と駆け落ち旅行でこの島を訪れました。
エンマ・バルダックは旦那が銀行を持つ、お金持ちの婦人でした。
2人の間には、1905年 娘クロード・エマ、通称シュウシュウ(Chouchou)が生まれ、ドビュッシーは1909年この娘のために 、組曲「子供の領分」を作曲しました。
喜びの島」はジャージー島で、1904年に作られました。
夏、強風にあおられての渦巻きが、冒頭のトリルのカデンツァと考えられます。
1905年作曲の名作 交響詩「海」も、この島の風、光と水の世界です。
曲の真ん中 Piu lento molto rubatoの部分に現れる 感情的なメロディーは、古代ギリシャの伝説 シレーン(Sirene)たちが歌っています。
セイレーン(Σειρήν, Seirḗn)は、ギリシャ神話に登場する海の怪物です。
海の航路上の岩の上から、美しい歌声で航行中の人を惑わし遭難や難破にあわせます。
歌声に魅惑されたあげく、セイレーンに喰い殺された船人たちの骨は、島に山をなしたといわれています。
では、ドビュッシー「喜びの島」お聴きください。
この演奏は、スイスの「Helfereiでのコンサート」で演奏された、リヒャルト・フランク先生の演奏です。
音楽に合わせた映像も合わせて、お楽しみください。
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